信長書店といえば、関西で最大規模を誇る有名グループ。近年の関西アダルトショップ事情を語るには外すことができない存在で、その名は広く関東にまで知れ渡っている。
そんな信長書店のグループ店にあって、独自のショップイメージを形成しているのが、信長書店 四条河原町店だ。店長に、アダルトグッズ業界の現状や今後について話を伺いながら、ショップ内の注目コーナーについて紹介していこう。

――信長書店 四条河原町店のファーストインパクトは、なんといってもショップに入ると同時に、マスコットガールの「四条くるみ」ちゃんのお出迎えがあること。初見ではなかなかの衝撃ですが、よく見ると店内の華としてしっかり機能してますよね。

信長書店 四条河原町店 店長(以下、店長):ありがとうございます。お陰様で、お客様からも好評をいただいてるんですよ。四条くるみには、当店で扱っている「むにむに製作所」のお面と、身長180cm近くのマネキンのボディを使っています。普通の女の子のサイズのボディを使うと、どうしても顔だけが大きいのが目立ってしまうので……。

――確かに、高身長であることで人間らしいバランスが整ってるというか。季節毎に衣装や髪型が変わってるあたりも、店からの愛が感じられて好ましいですね。

店長:今はハロウィン時期なので、衣装はハロウィンバージョンです。パンキッシュにキメてます。

――実は、彼女の名づけ親って私なんですよね(笑)。なので、ひと際愛着があるんです。ツイッターで名前を募集してたところに応募したら通ってしまった。「ぬいぐるみ」をモジって名前をつけたんですよ。

店長:あの時、応募してくる名前が本当に放送禁止用語ばかりで困っていたので助かりました(笑)。

――四条くるみちゃんの「むにむに製作所」もそうですが、信長書店には他のアダルトショップでは取り扱われていないような、少数ロットの商品がとても多いように思うのですが……。

店長:そうですね。信長書店グループ全体で、個人で活動されているアーティストの作品も扱っています。

――これまで、いくつかの店舗に足を運ばせてもらいましたが、個人アーティスト枠については四条河原町店がもっとも大々的に棚展開してますね。

店長:単純にスペースの問題が大きいのですが、確かに当店がいちばん広く展開してるかもしれません。

――しかも、1階のエスカレーター脇という、かなり人目につきやすいところに。ちなみに、売れ筋はどの商品ですか?

店長:「緊縛ストラップ」です。やっぱり見た目が可愛いし、気軽に手にすることができるところがウケているんでしょうね。

――私もいくつか持ってます。あっ、リグレのオリジナル緊縛ストラップもあるんですね!

店長:アダルトグッズメーカーとのコラボは初だと思います。

――ですよね。信長書店で販売開始したことがコラボに繋がったんでしょうか。それにしても凄い。

――2階と3階がDVDのコーナーなんですよね。そして、もう3階からはオナホールが!? DVDの割合がかなり縮小されてませんか?

店長:徐々に、徐々にそうなってきましたね。これはもう、時代の流れというか……AVはもう店舗で購入するものではなくなってきてるんですよ。

――その反面、アダルトグッズはシェアを広げてきている、と。こう改めてみると、オナホールのメーカー数も凄まじいものになってますね。やはり、売れ筋はTENGAですか?

店長:いえ。実はもう、以前ほどTENGA一辺倒ではないんですよ。TENGAは既にスタンダード化したようなイメージですね。

――なんと! 去年のアダルトショップの取材では、どの店からも「TENGA強し」の声が挙がっていたのですが……。

店長:TENGAで初オナホを体験したお客様が、ついに別のメーカーに手を出し始めたんですよ。TENGAから始まって、今はもっと自分の好みのオナホを探求する時期に入ったのではないかと。

――お客様が成長しているということでしょうか。現在、お客様から注目されているメーカーはどの辺りなんでしょう。

店長:今はRIDE JAPANが強いですが、他のメーカーも負けてないです。リグレもオナホールの種類がグっと増えてきましたし、個性の強いホットパワーズや海外での知名度が高いトイズハートなど、今のメーカーは本当にバラエティに富んでます。

――個人的な感想ですけど、四条河原町店のオナホ棚って、お客様にそうした誘導をしっかりしてあげられる並びなんじゃないかと。

店長:ありがとうございます。

――ハッ! 3階の奥にもう1人マスコットガールがいる! 「四条さつき」……?

店長:「四条くるみ」の妹です。ちょうど春頃に来たので名前が「さつき」に決まりました。ツイッターで募集かけたんですけどね。

――なんと〜! 見逃してました。姉妹の名付け親になるチャンスをふいにしてしまった……。それにしても、やっぱり「四条さつき」ちゃんも大きいですね。

店長:ちなみに衣装は男の娘用のものです(笑)。

――4階に上がると、一番に目につくのがここですね。神社! けっこう立派な作りになってますね。

店長:4階はカップル向けや女性用のグッズが充実しているので、こうした遊び心は安心感や楽しみを生むのではないかと考えました。

――神社の裏もすごい。恋愛成就!? これ、お客様はかなり書いていってるんじゃないですか?

店長:もう張る所もなくなってきましたね(笑)。ただ、こういうものがあると、何かを買うという目的のためだけに店に来るのではなく「あの面白いところ覗きに行こう」くらいのノリで立ち寄ってくれるようになるのが良いところですね。もっと気軽に店に入ってきてもらいたいので。

――アミューズメントパーク的な? 某ランドみたいな? だとすると、凌辱テープや凌辱缶バッジとか、珍あめなんて、お土産として最適ですよね(笑)。

店長:そういうツッコミどころのある商品は、ガッツリなアダルトグッズを恥ずかしくて買えないという女性にとって最初の一歩と成り得るので大事ですね。

――四条河原町はSMコーナーにも力が入っていると聞きましたが、これはなかなか……雰囲気あるスペースですね。

店長:照明も落として、妖しげなムードで盛り上げてます。あとは、マネキンにSMコーディネートをして、どんな風に着用すればいいかがわかるようにディスプレイしてるんですよ。

――ほんとだ……! こうやってちゃんと着用されてると、一気に欲しくなってきちゃいますね。

店長:「これ一式ください」って買っていくお客様もいますよ。定期的にコーディネートは変更しています。

――そしてSM什器まで売っている……。これが置けるのも広いスペースがあってこそですよね。

店長:ただ、売れるか売れないかで言えば、売れません(笑)。それでもあるだけで見た目が面白いので問題ないと思ってます。他のコーナーでも、黄金のスケベイスとか、リアルドールとか……そう簡単に売れることはないけれど、ディスプレイしていることでお客様が当店に来る楽しみが増えるんじゃないかと。

――ここでもアミューズメントパーク理論が。でも、確かにその通りですね。

店長:売れるものばかりを陳列するだけでは「気軽に立ち寄れる場所」は作れませんから。

――ここで他の店舗とは違う四条河原町店ならではの特長や、売れる商品の傾向なんかを教えてもらえますか?

店長:全体的に言えるのは客層が若いということですね。海外からのお客様もいるにはいるのですが、土地柄どうしても学生が多いんですよ。

――ということは……単価が安めの商品が売れる傾向に?

店長:オナホールでもカップル向けでも、その傾向は強めかもしれません。ただ、特にカップル向けの商品は高くても質の良いものはしっかり売れていくんですよね。

――それは、わかる気がします。四条河原店って、店の作りが理路整然としてるというか。そう、ちょうど京都の碁盤の目の街並みのように、商品の場所が分かりやすい。住み分けがしてあるんで、女の視点からすると、迷わないで選びやすいです。

店長:そこは意識してますね。店の敷地自体の広さを有効に使って、スッキリと清潔感のある店内イメージをもっとも大事にしています。

――それこそ、京都のオシャレタウンでもある四条河原町の雰囲気にもマッチしているわけで……まさに四条河原町ならではの店づくりであると。

店長:そうですね。やはり女性やカップルの入りやすさは重視してます。今後も、四条河原町店のオリジナリティを出した店づくりを心掛けていきたいと思っています。

――ありがとうございました!
(取材・文・写真=もちづき千代子)

信長書店 四条河原町店
Twitter:@Nobunaga008

住所:京都府京都市下京区寺町通綾小路下る中之町571
電話:075-361-6600
営業時間:年中無休(10:00~22:30)