11月11日、高円寺pundit’にて「女にとって、あなたにとってエロスとは何か? 東京女子エロ画祭の7年を振り返るトーク・パーティー!」が開催されました。
東京女子エロ画祭は、女性がエロスを表現した作品を公募し、会場投票でグランプリを選出する公開アートコンペティションです。今回のイベントでは、過去第4回までの全ノミネート作品を一挙公開。神田つばきさんと安藤ボンさんが司会進行をつとめ、これまでの東京女子エロ画祭にまつわる出来事を振り返りながら、作品への感想を語り合っていました。

今回、私・もちづき千代子もイベントに参加。60作品にのぼる過去のノミネート作品をすべて拝見させていただきました。第1回では自身の内面に籠ったエロスを放出させたかのような作品が多かったように思います。それが回を追うごとに多様性が増していき、第4回に至っては全体的なエンターテインメント性の高さに目を見張りました。さらに女性性だけでなく男性性にも向き合うという形に作品が変化してきていることにも、とても興味深く感じました。

そして、その中で私の心を非常に強く掴んだ作品が一つありました。第4回のグランプリ作品である、 工口ユメ子さんの映像作品『おとなのおもちゃ』です。

主人公は今まで一度もイったことがない女の子・みーたん。彼氏から電マを使ったプレイを提案されるも「そんなのは変態の使うものだ!」と断固拒否してしまいます。しかし「おとなのおもちゃ」で埋め尽くされた不思議なお店に出会ったことで、彼女の性ライフは大きく変化していくことになるのです。
基本的にはコメディタッチで描かれた本作ですが、テーマとしては深いです。「イったことがない」「感じにくい」みーたんと同じ悩みを持った女性が、世の中にどれだけ存在していることか! しかし、その大半の女性は、その悩みをどの様に解決すればいいのかわからないのだと思います。

みーたんはアダルトグッズを使う人は「変態だ」ときっぱり言い放っていました。ええ、実はそうなんです。だからこそ、アダルトグッズは長年AVに登場し続けているし、女性はアダルトショップに入りづらいし、持っていることに罪悪感を覚えたりもするんです。
しかし、イキたくてもイけない悩みを解消する上で、その意識は邪魔になりがちです。自分の指でもパートナーの指でもダメだったのなら、次の一手に踏み込むべきなのです。だったら変態だって、いいじゃない。感じる体になれる方が楽しいじゃない。

作品の中で、みーたんは延々と「本当は使ってみたい、でも怖い」の葛藤に苛まれます。それはアダルトグッズに触れたことのない女の子なら誰しも持っている畏れです。そう、この感情ってもっと大事にするべきなんですよね。葛藤の先で見つけた快感の悦びは、そう何度も味わえるものではないのだし。
ふと私は、気づきました。ああ、あの感覚を忘れてしまっていたな、と。アダルトグッズの存在する生活が当たり前の日常になりすぎて、初めてバイブを手にした時のような驚き、恥じらい、恐怖、好奇心をどこかに置いてきてしまった気がします。でも、それではいけないことも、本当はわかっていたのです。

『おとなのおもちゃ』は、私にライターとして、ひとりの女としての大事な何かを思い出させてくれました。ありがとう『おとなのおもちゃ』……。そして、この作品に出逢わせてくれた「東京女子エロ画祭」にも心から感謝です。

そして朗報です。第5回東京女子エロ画祭が来年の3月4日、3年振りに開催が決定しました! これまで以上に熱く、そして心に響く作品たちに出逢えることを期待しています。
現在はエントリー作品を東京女子エロ画祭で大募集中です。応募締め切りは2017年11月末日まで。皆さんも、心の中に潜む自らのエロスを作品として表現してみてはいかがでしょうか。
また、東京女子エロ画祭に出品できるのは女性のみですが、会場に見に行き投票することは男性もOKとなっております。女性による女性のためのエロスに興味をお持ちの男性はぜひ足を運んでみてください!
(取材・文=もちづき千代子)

第5回東京女子エロ画祭
http://www.tokyo-eroga.com
開催日程:2018年3月4日(日)
場所:SOOO Dramatic!
入場料:前売2500円/当日3000円