オナホール白書2017

2017年の11月某日、現在のオナホール業界を牽引する重鎮たちが都内某所に集まった。今年一年を酒を酌み交わしつつねぎらいながら、2017年のオナホール事情を余すところなくとことん語り尽くすためである。
秘密裏に開催されたこの会合に、トイズマガジン記者は図々しくも同席させてもらうことができた。酒の勢いに後押しされながら本音と建て前が入り乱れ、想定以上の激論となった今回の座談会。第一部は冬コミ(C93)でサークル「ちくわ愛好家」さんにより製作・頒布予定の冊子「オナホール白書!」に。そして第二部と第三部を、トイズマガジンにて先行公開させてもらう運びとなった。酔ってるからこそ語ることができた、禁断の業界裏話をここに解禁!
ここで参加者一同を、2017年のトピックスと共に紹介しよう。

株式会社トアミ 河村さん(以下、トアミ)
2017年2月に開催されたトイズハートイベントをきっかけにパブ全開となる。社内的にもこの一年はいろいろあったとか。
https://www.toami.com/

トイズハート 石田さん(以下、トイハ)
2017年はメディア露出が増えながらも何も無かったと語る。「ダラケ!」への出演時の風貌はサンドウィッチマンの3人目の如く。
http://www.toysheart.co.jp/
@ToysHeartShop

ホットパワーズ とくっちさん(以下、とくっち)
ホットパワーズ みくらさん(以下、みくら)

とくっちさんは、夏コミで発売された「オナホール白書!」で何も喋っていないと読者から指摘あり。
http://www.hotpowers.jp/
@hotpowers
@hop_mikura

タマトイズ カグラさん(以下、タマ)
関連会社がガールズバーをオープンしたが、タマトイズ自体は関係ないらしい。ちなみに飲み屋をやってみたいというノリで開店したものの飲食は難しいと語る。
http://tamatoys.tma.co.jp/

チクワーク ヴァ・ムーランさん(以下、チクワ)
今年は心を揺さぶるアニメがなかったせいか、まったく動かなかった。
http://www.chikuwork.com/
@chikuwork_Z

マジックアイズ 緒菜穂さん(以下、マジック)
今年は特にイベントもなく、商品寿命が厳しい状態になっているとのこと。個人的にはビットコインに夢中らしい。
http://magiceyes.jp/
@onaho1992

G PROJECT 若杉さん(以下、G PRO)
ネット番組への出演を承諾したら、いつの間にかAbemaTVで放送されていたことに驚愕。オナホに真面目すぎてヤバいと評されている。
http://www.gpro.jp/
@gproject_info

ちくわ愛好家 キトー 高(以下、キトー)
今回の座談会の主催者。第一部の司会を担当していた。今年の夏コミ(C92)で頒布した「オナホール白書!」も大好評。
@chikuwa_mania

第二部 オナホールの国際化について語る

キトー:第一部については「オナホール白書!」をお手にとっていただくとして。第二部では、近年目覚ましく拡がっている海外市場について、お話いただければと。まあ、基本的にはアジア圏になるんでしょうか?

トイハ:そうですね。うちはアジアが多いですよ。みんなそうじゃないですか?

マジック:たまに変わり種もありますよ。ドイツとか。

G PRO:うちはオランダもありますね。

マジック:サッカーが強いところで活発化してるイメージがありますね。

トイハ:それ、わかります。なぜかウクライナとかね(笑)。

キトー:輸出量についてはどうですか?

マジック:うちはほとんど海外に営業をかけていなかったんで、今後は増える一方だと思いますよ。

みくら:うちも増えてますね。

日本と海外のアダルト文化の違い

キトー:文化の違いで困ったことはありますか?

タマ:それはもう、ロリじゃないですか。せっかく必死で考えたパッケージが、捨てられて別のものに変えられたりもしますからね。

マジック:そうですね。アメリカは完全にダメですし、州によっても違いますし。中国は乳首はNGですしね。

トイハ:うちはもともと海外に寄せてるので、パッケージに関してはあまり困ってはいないですね。どちらかというと、大人の交渉でガンガン強くいかないとダメだったりが難しいところです。

タマ:ベルリンの展示会に出展した時に言われたのが「モザイク」。まったく意図がわかってもらえないんですよ。

みくら:あっ、それこそ文化がないんだ!

タマ:どんなに説明しても「なんなのそれ?」「モザイクかけて隠したらOKになる意味がわからない」って。モザイク自体が理解不能らしいです。

トイハ:そこについては、本当はたぶん日本人の方が変(笑)。

G PRO:僕が感じたのは、商標についてですかね。日本では商標って意味があるのかわからなかったけど、国際的にはないとヤバい。

トイハ:そこは、過去に経験済みです(笑)。

G PRO:つくづく、偽物が多い文化っていうのが日本にはないんだと実感しましたね。

トイハ:いや、中国もだいぶ減りましたよ。「セブンティーンっぽいオナホ」みたいな、似たようなものはいっぱいあるけど、丸パクリのコピーって少なくなってきてると思います。

G PRO:意外にも!!

トイハ:ちなみに、展示会でコピー商品を出してるメーカーに注意しに行った時は「なに? 捨てればいいの?」って言われました。逆切れかよ! 謝れよ!(笑)。

タマ:それを言ったら、タマトイズなんて中国にそっくりなホームページがあるからね。登録住所もタマトイズになってる(笑)。

一同:(爆笑)

G PRO:やりたい放題ですね~。

マジック:それで言うと、最近はアマゾンにもコピーではない似たような商品がどんどん入って来てるんですよ。これ、困りますね。

トアミ:うちは問屋だから、売り込みはアホほどありますよ。どれもパクリ、これもパクリでまったく売れやしない!

トイハ:うちに型の売り込みが来た中にも、これ絶対G PROJECTのじゃん! っていう商品があったんですよ。でも、こちらが怒っても、何で怒ってるのかがわかんないんですよね。「型で商標取ってないだろう?」って。

タマ:そう。しれっと持ってくるんですよ。

みくら:何それ怖い。

トイハ:怖いっていうか、合理的なんだと思いますよ。

G PRO:でも、工場技術の進化の度合いは、正直なところ中国には勝てないです。

トイハ:そうそう。来年からは、日本の工場はもっと頑張らないとダメだと思う。複雑な構造もすごく研究してるし、だんだん中国も本物志向が強まってきてて。

トアミ:あんなにパクるのに(笑)。

トイハ:スピード感も凄いですしね。日本の中堅以下の工場は敵わなくなっていくと思います。

マジック:ただ、造形デザインのセンスについては、どうにかして欲しい(笑)。うちみたいなボディ型を作るときに、そこがすごく出ちゃうんですよ。日本の流行がわかってないんで……。

日本では売れなかった商品が大ブレイク!?

キトー:日本では売れない商品が海外で当たるってこともあるんですか?

マジック:韓国で「ラビアンローゼズ」がすごく売れてるんですよ。ロリっぽすぎるのはリスクがあるみたいで。

トイハ:うちは韓国でロリ出したけど売れましたよ(笑)。たぶん、そのバイヤーの考え方次第なんですよ。建設的に話すと1分前のことでもコロっと意見を変えますからね。

G PRO:コラボもよく持ち掛けられません? 向こうが「今までにない商品を」って言うから作ったのに、売れそうか聞いたら「今までにない商品だから売れるかはわかんない」って(笑)。そっちから希望したのに!

マジック:じゃあ何がやりたいの? って聞いたら、結局うちで出して売れてる商品の続編を売りたいんですよね。

タマ:結局、中国って新しいものは好きじゃないんですよ。

トイハ:でも最近になって、中国は堅実になりつつあると思いますよ。やり方は真っ当になってきている。

G PRO:うちだと「MIL-MIX[みるみっくす] 」という牛乳瓶の形をしたホールですね。日本ではまったく売れてないのに、中国では続編も作ったくらい売れてるんです。

タマ:あ~! 中国で売れてるんだ、あれ。

G PRO:なんでかっていうと、かなり単純な話で。中国語に翻訳した時にわかりやすい商品名かってこと。「MIL-MIX[みるみっくす] 」って「牛乳瓶」ですからね。これだけの理由で売れるのか……って脱力しちゃいますよ(笑)。

トイハ:うちも「セブンティーン」は中国では「ボルドー」じゃなくて「三代目」って数字で表記してます。

G PRO:わかりやすさって海外にとっては重要なんですよね。

第三部 トイズマガジンからの質問コーナー

――ここからの仕切りは、トイズマガジン記者である私が行います。今回は、常々思っていた素朴な疑問をいくつかぶつけさせていただきます。

■衝撃報告 こんなオナホユーザーがいた!

――メーカーに届いた声や、ウワサ話などから変わったユーザーのエピソードをお願いします。ここからはショップさんの声も聴きたいってことで、明治書店の本多さんにも加わっていただきます。

明治書店 本多さん(以下、明治)
近くで飲んでいたのでたまたま呼ばれた一般人。神田、池袋の2店舗が営業中!
https://meijishoten.com/
@meijishoten

明治:タダ酒が飲めるからって聞いて来たんですが、変わったオナホユーザーって私の事じゃないですよね?

キトー:貴方個人の話は危なすぎるので、お店の話でお願いします。

みくら:うちは熟女系の雑誌に広告を掲載してるんですけど、声の感じ70歳くらいのおじいちゃんから「女性の性器を模したもの」をくださいって電話がくるんですよ。オナホールって単語を知らないんですよね(笑)。熱意をもって話してくださるのは有り難いのですが「俺は女性に飢えた男だからよ~」なんて言ってきた時はびっくりしました(笑)。

トイハ:うちも「勃起できないけど大丈夫か」なんて聞かれますよ。

みくら:それも言われます! でも私には元気アピールしてきます。

マジック:勃たないのに勃たせてまでしたいものなの? ちょっとわかんない。

みくら:勃起しなくても気持ち良くなりたいって欲求はあるんですよ。

トアミ:前に便箋3枚くらいの手紙が届いたことがあったなぁ。オナホじゃなくダッチユーザーの時。これが超熱かった!
「僕は入院してます。雑誌で見たダッチが僕の心を惹きつけます」「嫁と子どもが遠くにいて、注文したらダッチがそこに届いてしまう。どうしたらいいでしょうか?」「カタログだけ送ってください」って内容。

トイハ:濃い……濃すぎる!

トアミ:それから2回くらいそういう手紙が届いて、ついに退院したって手紙が来たんですよ。でも「嫁と子どもがいるのでダッチを受け取れない」「入院中に知り合った人に送って欲しい」って書かれてて、あとはもう値引き交渉。結局、3回目のカタログを送付をしてそれっきりですね(笑)。

トイハ:うちは刑務所の中の人からよく「カタログ送ってください」って手紙がくるけど、たぶん届かないよ!(笑)

明治:あ、うちも半年に1回くらいきますね(笑)。お店に来る手紙で「カタログ送ってください」は、ほぼ刑務所からです。住所を検索すると「あー」みたいな(笑)。ちなみに四国と北海道が多いです。

G PRO:「もっとこういう商品が欲しい」という改善要望は多いですね。オナホの魔改造オタクから、これとこれを合体したらどうだったとかの報告もあります。

トイハ:それ凄いな! どうやってくるようになったんですか?

G PRO:きっかけはモニターキャンペーンをし始めてからですね。返信率は8割くらい。スクロールしないと読めないくらいの長さで(笑)。

マジック:うちにも「妊娠を希望してますが、ローションを使って大丈夫ですか?」って質問がきたことがあって。ぶっちゃけ、わからないからネットでいろいろ調べて「大丈夫とも言い切れない」って適当に濁しました。でも、その後に本当に妊娠したらしく、お礼のメールがきましたよ(笑)。

トイハ:ローションは飲んでも大丈夫かはよく聞かれますね。飲むんかい!(笑)

G PRO:それ、男性同士のカップルからよく聞かれます。「あなたたちの売っているローションは飲めますか?」何で飲もうとするんだ……。

みくら:ごくごくいきたいのか?ペロっとするだけか?

タマ:マ〇コの匂いがするローションに「まずい」というレビューがきたことがあります。

一同:(爆笑)

トイハ:それは、マ〇コがまずいと言ってるのと同じ(笑)。

みくら:でも、ユーザーさんで知識のない方はいっぱいいますよね。コンドームにサイズあることも知らないし、女性ユーザーもローションを使うといいってことを知らない。もっと聞いてくれていいのに……。前に、コンドームのサイズを聞かれた時に「サイズが指サイズ」と言われて、ミニゴムがあることを伝えつつ、なかったらコンドームのメーカーに相談するのもアリとも教えてあげました。

トイハ:ユーザーの意見あるある。小さくて入らない話と大きくて破ける自慢。

みくら:ツイッターでもくる(笑)。

トイハ:明治書店のスタッフさんなんかは、ユーザーさんによく相談されたりしませんか?

明治:うちの場合は、決め打ちで店にくるせいか購入される物をあらかじめ決めてから来店される方が多いのか、そういうのは少ないですね。唯一、どれがいいか聞かれるのはサプリ系くらいです。あ、相談ではないですが、店の中でローターのサンプル使ってプレイしてるやつはいましたけどね。トイズハートの「カリカリセブン」(笑)。せっかくなんでまだ使ってますよ。

トイハ:なんと! 言ってくださいよ、サンプル送りますから!(笑)

明治:ローターのが濡れてるんでおかしいな? と思って、防犯カメラでチェックしたらカップルが使ってました(笑)。実は男性のお客さんでもお店でチ○コいじってる人は多いですよ。ズボンに手を入れてモゾモゾしてる人、防犯カメラにちゃんと映ってます(笑)。発射までする豪の者も極少数ですがいますね。サンプル展示のオナホに出された事も1回だけですがあります。さすがにそれはすぐに捨てましたが(笑)。

みくら:ホッパに店舗があった頃は、からかうつもりでいろいろ聞いてくる人はいましたね。でも、真面目に対応したら根負けして買って帰ってくれました。若いカップルは「勇気出して聞けて良かった」って言ってくれたし。ホッパとしては、そういうわからないことはどんどん聞いてくれてOKです。

――良い話で絞めてくださってありがとうございます(笑)。

■オナホール・トリビア

――オナホ業界人しか知らないようなオナホ・トリビアを教えてください。

トイハ:意外と「バキューム」を知らない人が多いみたいなんで……。「空気を抜いてチンコを入れるとオナホが吸い付いてきて気持ちいい」ってどうですか? あと、ローションを使うってことを知らない人が多いので、ここで言っておきます。

みくら:そう、事故ることがあるから気を付けて! ローションは必須ですよ!

トイハ:パッケージを捨てちゃう人が多いから……。

みくら:そこにいろいろ書いてあるのに! みんな箱も保管して、ちゃんと使い方を読んで!

タマ:うちの場合は、パケを購入してくれてるので、捨てられませんよ!

一同:(爆笑)

G PRO:じゃあ、最後にとっておきのを。うちから出ている「Ju-C[ジューシー]」のパッケージは、中に電球仕込んだらライトにもなって飾れますよ~。わりといい感じになるので、チャレンジしてみてください!

――ありがとうございました!

思いのほか白熱したオナホール業界人による座談会。また次回、行われることがあればトイズマガジンも再び潜入を試みたいと思う。
(取材・文=もちづき千代子)