「国民総セックスレス時代」が叫ばれる日本。現代の日本人が失いつつある性欲を取り戻すべく、トイズマガジン編集部は「性欲アップ講座」を開設しました。毎回、性のプロフェッショナルをお迎えし、性に関する悩みや不安の解消を提案しています。今回、ご教授いただくのは、歌舞伎町のデリヘル「O.t.o.n.o(お殿)」に在籍する現役デリヘル嬢であり、人気熟女AV女優の白鳥寿美礼さん。第3回では、「白鳥寿美礼」誕生秘話と風俗業界へ思うところを吐露していただきました。

――新しい店で今までのキャリアを全否定されてしまった白鳥さん。それを受けて、いったいどんな動きをしたのですか?

白鳥寿美礼(以下、白鳥):AV女優の友達に相談したんです。「もっとAV女優として売れたい!」って(笑)。そしたら別の事務所を紹介してくれたので、自分で売り込みに行きました。

――なんというアグレッシブさ!

白鳥:もともと負けず嫌いなので、あそこまで否定されたら何がなんでも売れてやる! って気持ちになったんですよ。次の事務所は業界でもかなり大手だったんですが、やっぱり前の事務所で売れなかったこともあって勢いのわりには期待と自信が薄かったです。

――結果的には、そこが「白鳥寿美礼」が誕生した場所になったんですよね?

白鳥:そうです。入所したとたんに、もう訳がわからにくらい仕事が舞い込んで。ちょうど母が亡くなったタイミングもあって、パブを全開にしたことも良かったのかな? 「巨乳熟女」というジャンルに人気が集まったことも功を奏しました。

――そのジャンルにおける代名詞といっていいほどの人気でしたよね。

白鳥:でも、正直な話ちょっと急激に出すぎたかな? とも思いましたね。今は本当にマイペースにやらせてもらってますよ。去年、所属事務所に大きな事件があって、一瞬だけ事務所に所属してないノラ女優になったりもしましたし(笑)。

――ノラ女優(笑)。風俗の方は現在は「O.t.o.n.o」に在籍されてますが、こちらに移ったのはいつ頃なんですか?

白鳥:2015年のオープンと同時に在籍を始めました。オープニングキャストですね。最初は女の子2人という状態からスタートしましたが、今は仲間がたくさんできて楽しく働いてます。

――白鳥さんの目線からは、最近の風俗業界の動向をどう捉えていらっしゃるのでしょうか?

白鳥:ユーザーについて思うことは、一番は「風俗への夢がなくなった」ということ。そして、この業界のキャストについて思うことは「安易になりすぎてる」ということ。

――安易、というのは業界に足を踏み入れるきっかけみたいなところですか?

白鳥:それも含めて「ラクに稼ぐ」「脱げば稼げる」という観念が強すぎると思うんですよ。誰もがする仕事ではないので、そう考えるのも無理もないとは思うのですが、風俗とはいえ、れっきとした接客業という仕事です。私は一時期、ソープでも働いていたんですが、売れっ子の先輩の立ち居振る舞いを見て、講習を積極的に受け、さまざまなテクニックを取得させてもらいました。そういった面でもユーザーを掴んできた実感があるんです。でも今の女の子たちの多くは、稼げるのは新人時代だけって感じが。

――なるほど。新人であること、素人であることをウリにした接客になっている、と。

白鳥:う〜ん、というかウリにしてるというよりも、それしかしたくないのかなぁ……それしかできないのかなぁ……。それで稼げなくなったら別の店に移って、また新人として雇ってもらう。これを繰り返すと提供する店側もサービスの質を後回しにした安易な考えになってしまうんですよ。女の子にとってラクなサービスを格安設定で……みたいな。

――今やデリヘルだと60分10,000円が珍しくない時代ですからね。

白鳥:ライト風俗と呼ばれているところだと、3,000円なんて珍しくないですしね。もちろん、それはそれであっていいジャンルだとは思いますが、最近は格安って部分にばかり気を取られてしまって、それとプレイが一致してない状態になりつつありますよね。そこから風俗が落ちぶれてしまったような感覚があるんですよ。

――なるほど、白鳥さんにとって風俗における最重要項目はプレイ内容と値段の一致であると。

白鳥:だって、エロいことがあるから風俗でしょ? 正直、現在の風俗業界はプレイのクオリティの維持ができていないと思いますよ。お金を払ってまで非日常のエロと快感を得に来ているのに、下手すると家にいる性に明るくない奥さんよりも低レベルなサービスになってる可能性もあるんじゃないですかね。

――それは先ほど仰っていた「ユーザーに夢がなくなった」に通じる部分はありますね。

白鳥:お客さん側も「この子に会いたい」という気持ちが薄れてると思います。ヌくための料金を払ってるだけ。最近だと私なんてお客さんから「ここまでしてくれるの?」なんて言われることがあるんですよ。

――お客さんが驚くほどのサービスを(笑)。

白鳥:私はもう単純に、自分とプレイしたことで元気になって、どんどん社会的に出世していってもらいたいんですよね。自分に会って頑張ろうって思ってもらえるなんて女冥利に尽きるじゃないですか。だからこそ、世の中の風俗嬢はすべてあげマンであれ! と思っています(笑)。

――最終回は「白鳥寿美礼」の考える接客とエロスについて語ってもらいます。

白鳥寿美礼

2011年11月17日、タカラ映像よりAVデビュー。その後、数々の作品に出演し、熟女女優として人気を博しながらも風俗嬢としての活動も続ける。現在は歌舞伎町のデリヘル「O.t.o.n.o(お殿)」に在籍し、男たちに快楽と癒しを与えてくれている。