“男の娘”という存在が世間に認知され始めてそれなりの月日が経ちました。どう見ても女の子にしか見えない男性たち。あまりにもキュートで美しいその姿をいったいどの様にして作り上げることができるのか……。これを機に、巷では女装マニュアル本が数々発売される流れとなりました。

今作の「女装グッズ完全バイブル」も、いわゆるその手合いの一つであるように思われるかもしれません。確かにこの本でも女装における大切なステップや、その具体的な方法論はしっかり押さえてあります。例えばメイクの基礎知識では、メイクテクニックはもちろん恐らく初心者の男性ではちんぷんかんぷんなメイクグッズも「プレスとパウダーとは」「ハイライトとは」をわかりやすく記載。女性らしいボディメイク術についても、脱毛から体のラインの作り方まで詳細に教えてくれています。

しかし、これまでの本と圧倒的に違う点がひとつ。それは「女装のために使用するグッズ」に特化したものだという点です。注目すべきはやはり、本編の合間に入る「女装グッズ体験レポート」の緻密さでしょう。このコーナーでは、「股間の膨らみを抑え、お尻の丸みを強調するパンツ」や「おっぱいの谷間を作れるシリコンブラ」だけでなく、「メスイキベルト」「男の娘用競泳水着」などニッチながらも興味を惹かれそうな商品を実際に本の制作スタッフが使用した上で紹介。実感のこもったレポートが使用感をリアルに伝えてくれます。

さらに面白味を増していたのが特別編のページ。撮影スタジオでの女装体験、ラブドール変身撮影など、深みに入り込んだ体験レポも読み応えがあったのですが「女装アレンジスタイル男の娘ベイビー」のページには度肝を抜かれました。いわゆる赤ちゃんプレイってことですよね、これ……。男性が女の子の赤ちゃんに扮するという倒錯的すぎる女装のススメまでしてくるとは……。基礎の基礎からぶっ飛んだ応用まで、とことん「女装グッズ」を突き詰めた一作となっています。

女装グッズ完全バイブル
メーカー:SANWA MOOK
参考価格:1,700円
もちづき千代子
もちづき千代子
Twitter:@kyan__tama

AVメーカー広報、風俗情報サイト編集、アダルトグッズメーカー社員を経てフリーに転身。
性産業への己の愛を凝縮した卑猥なテキストを綴り続ける、哀愁の豊満熟女ライターである。