ソドムの百二十冊 -エロティシズムの図書館-

最近、アナル系のアダルトグッズがたくさん売られるようになっている。アナルでオナニーをする“アナニー”を愛好する人たちが増えていて、ゲイではないノーマルな男子も熱心なファンがいるのだとか。いまだにアナルオナニーやセックスは「禁忌」というイメージが根強いが、昔はごく常識的なプレイだったという。そんなアナルの歴史を探ってみよう。

まず、世界史におけるアナルセックスの歴史は紀元前にまで遡る。古代ギリシャでは娼婦たちが妊娠を避けるためにアナルセックスを好んで行っていたという記録が残っている。また、男性同士のセックスも一般的に行われていたようで、「あいつのアナルは~」のようなAF(アナルファック)にまつわる落書きが書かれた遺物もあるのだとか。さすがは「性」に奔放だったギリシャ時代である。

また、旧約聖書の「創世記」に登場するソドムとゴモラは神の罰を受けて滅ぼされるのだが、その原因が背徳の町「ソドム」での同性愛と言われている。ちなみに英語ではアナルセックスを「ソドミー」と呼ぶが、その由来がこのソドムなのだ。キリスト教では聖職を目的としない性行為を禁忌とされているが、中世ヨーロッパの魔女裁判でも魔女と悪魔はアナルセックスするというのが定説だったという。ちなみに、中絶が認められていないカトリック教徒は、妊娠しないようにアナルセックスを行ったことが世間に知られる一因になったという説もある。

そして、アナルにまつわる最大の事件といえば、1985年のマルティノヴィチ事件だ。この事件はセルビア人たちの民族主義に火をつけた出来事として知られているが、その原因がなんとアナルオナニー。マルティノヴィチというセルビア人が肛門にビール瓶の破片が刺さった状態で病院に搬送されたことから事件が始まる。このマルティノビッチはアルバニア語を話す2人組に攻撃されたと主張。それがマスコミに取り上げられるとセルビアで反アルバニア感情が爆発して、ユーゴスラビアの戦争にまで発展する。ちなみに、事件の真相はマルティノビッチがアナニーを楽しんでいたときの事故であったというから、呆れるばかりだ。

アナルの歴史は悲喜こもごもだが、現代になってその快楽を気兼ねなく楽しめるようになったのは、実に喜ばしいことだ。