下町の工場から世界へと 羽ばたく意気軒昂な職人、TOKYO DESIGN 戸田一男社長

同社ブランドは女性がグッとくるようなデザインやカラーが印象的で、それぞれの動きもこだわり抜いている。

戸田:例えば、単純にスイッチのオン・オフボタンで稼働させるU字型のローターがあったとして、そこに女性器への挿入による本体の動きで稼働するようなシステムを取り入れてみると、従来のものと違ったタイプのローターになります。
外見は同じでも工夫のしどころはたくさんあって、ユーザーの使用感を考慮しながら製品を生み出していくことが大切。いまのアダルトグッズは動くタイプが少なく、工夫も多彩とは言えないような気がします。だからこそ、作り手の発想次第で工夫の余地は数多く残されていると考えています。また、ここ最近になって注目されているスタイリッシュなグッズはパッと見ただけで制作者の意図が読みにくく、なかには本当に気持ちの良い使い方ができていないユーザーもいるように思えます。そのため『多くの人に楽しんでもらえる』という視点も重要です。でも、人間の快感というのは本当に千差万別なので、熟考しても100%正解はないというのが難しいところなのですが。

実際、他社の電マを使った後で同社製品を試してみたところ、振動による手のしびれ度合いが全く違うことに驚かされた。同社製品がユーザーの心をつかむ理由の一端を感じさせられる経験であった。

これからの展望は海外市場の有効活用

戸田社長は世界市場の重要性についてもひしひしと感じているという。

戸田:昨今はグッズの製造工場が海外メインになっていますが、市場についてもビデオメーカーの新規参入などで国内は厳しいのが現状。日本市場だけで一製品を1万個売るというのは大変なわけですが、海外市場の場合は捌ける可能性があるんです。海外市場ではバイヤーやマーチャンダイザーが調達してきた商品をいろいろな国の店に配分するディストリビューターという人間がいて、つまり彼らは1万個を買い付けしたとしても20カ国で販売したら1カ国500個で済むことになる。そのため、よい商品であれば大量に買い付けすることが可能なわけです。また、海外の工場だと発注下限が1万個単位になるところもめずらしくないわけで、飽和状態にある国内市場だけにとどまっていると、これからは製品の製造さえできないということにもなりかねません。これからのアダルトグッズメーカーにとって海外市場が大きなウェイトを占めてくることは間違いないと思っています。

それを見越してか、同社は積極的に技術のパテントを取得している。

戸田:争いごとは極力避けているのですが、それでも世界市場で戦うには自社の技術やアイデアを守ることが重要です。ちなみに東京デザインの『○△□』というロゴも登録しているんですよ。

これからも斬新な発想や戦略眼を武器に、戸田社長は下町の工場から世界へと羽ばたいていくのだ。


世界に注目された時計も戸田社長製