アダルトビデオを創り出すクリエイターたちが作品の中で扱う”アダルトグッズ”。そこには一体どんなこだわりがあるのか? どんなグッズを必要としているのか? 今まで聞けそうで聞けなかった、AV関係者たちの大人のオモチャにまつわるエトセトラ。彼らが考える「至高のアダルトグッズ」をこのインタビュー内で徹底追及します。

【AV関係者がオススメする至高の一品】AV監督・カンパニー松尾(1)

第1回である今回は、AVメーカー「ハマジム」を立ち上げたハメ撮りAVの第一人者、AV監督のカンパニー松尾さんにお話を伺いました! 

――1988年からAV監督として作品を作り続けているカンパニー松尾さん。これまで撮った女性は2000人以上とも言われていますが、本当のところはどれくらいの数になるんですか?

カンパニー松尾(以下、松尾):正直なところ、覚えてないですね(笑)。詳しい作品本数なんかは、ハマジムの公式サイトで検索してもらえたら、ほぼ網羅してると思うのですが……。

――ということは、撮った女性ひとりひとりについても詳しくは覚えてはいない……?

松尾:実はそうなんです。覚えてる人もいますけど、もう全く覚えていない人の方が割合は多いです。

――2000人以上をすべて覚えているってことはあり得ないとは思いますけど、それもまた凄いですね。もしかして、撮ったら片っ端から忘れていく感じですか?

松尾:それに近いですね。この間も一人撮ったんですけど、その人はハマジムの問い合わせから連絡をくれたんですけど、どうやらだいぶ前に一度撮ったことがある女性だったみたいなんですよ。誰なんだか全く分からなくて……。その後、メールでどういうシチュエーションで、どの時期にって詳しい話をやりとりしても思い出せなかった。電話で話をして、ようやく……15年くらい前の、色々なことを聞いてようやくポツポツ蘇ってきた次第で。

――それは、けっこう有名な女優さんでも同じなんですか?

松尾:はい。逆に素人さんでも覚えてる人はいますし。個人的に繋がりがある人のことは覚えていますけど、まんべんなく忘れていると思います。撮った相手には悪いとは思いますが。まあ、別に女優だけでなく、覚えてる人の方が少ないんですよ。家族のことも忘れてるんで(笑)。

――目の前にあることしか見ない?

松尾:そうですね。ほんと、前だけしか向いてないんですよ。バックミラーは見ないですね。日々の、前から向かってくるあれこれが多すぎるんですよ。後ろのロッカーはまったく整理しない男なんです(笑)。

――だとすると、過去の作品で「アダルトグッズ」を使った記憶なんていうのも、すっかり忘れちゃってますか?

松尾:いや、そもそも作品内でほとんどアダルトグッズは使わないんですよ。

――えっ、そうなんですか!? ……でも確かに、冷静に考えてみたらそうですよね。松尾さんの撮ったもので、それを冠した作品なんてないですし……。

松尾:アダルトグッズっていうのは、単純に何かの行為の目的のために使うものじゃないですか。何かのツールというか。例えば、それは女性をイカせたり、気持ち良くさせたり、いろいろなものがある中で……まあ、それは気持ち悪くする方向ではないんでしょうけど。基本的に、あんまりその方向性を自分で決めたりしないんですよね。

――アダルトグッズを使う使わないは、女性に任せていると?

松尾:そうですね。女性がされたい、して欲しい場合のみ登場するアイテムなんです。AV監督として「イカセもの」「拷問もの」なんて、派手に見せたいというジャンルを持ってたら別なんでしょうけどね。昔でいえば電動ドリルみたいな(笑)。

――あー、ありましたね(笑)。ドゥルルルルルって凄い音するやつ。

松尾:その効果は別として、視覚的には必要じゃないですか。手でずっとしてるだけじゃ、どうしても地味ですし。だから、そこの目的の問題です。たまたまジャンルも目的もない、リアルなものをっていう。

――ちなみに、作品以外のセックスでアダルトグッズを使うことってありますか?

松尾:全然ないですね! 正直、撮影のセックスとプライベートのセックスもスタンスは一切変わらないので。撮影では使わないのに、急に「普段はマニア級に使ってます!」なんてことはないです(笑)。

次回は、カンパニー松尾監督が「なぜアダルトグッズを使わないのか」持論を展開! その理由を深いところまで聞かせていただきます!
(取材・文・写真=もちづき千代子)

【AV関係者がオススする至高の1品】AV監督・カンパニー松尾(1)
世界弾丸ハメドラー ふるさと 神ユキ
出演者:神ユキ
監督:カンパニー松尾
発売日:2016年8月27日
レーベル:NON FICTION

神ユキにとって、ふるさとでありながら二度と戻らないと決めた場所……熊本。しかし2015年4月に起きたあの地震で、彼女はAV女優という肩書きを隠さずボランティアとして活動していた。彼女のストレートな行動力の源とは? そして熊本に対する想いとは? 神ユキという一人の女性と、その故郷をまっすぐに捉えた”セックス”と”旅”のドキュメントです。