【AV関係者がオススメする至高の一品】AV監督・カンパニー松尾(2)

アダルトビデオを創り出すクリエイターたちが作品の中で扱う”アダルトグッズ”。そこには一体どんなこだわりがあるのか？ どんなグッズを必要としているのか？ 今まで聞けそうで聞けなかった、AV関係者たちの大人のオモチャにまつわるエトセトラ。彼らが考える「至高のアダルトグッズ」をこのインタビュー内で徹底追及します。

2000人以上の女性をハメ撮りしたAV監督・カンパニー松尾さん。撮影でも私生活でもアダルトグッズは一切使わないそうですが、その理由とは？

――もしかして松尾監督は、もともとアダルトグッズは好きではないのでしょうか？

カンパニー松尾（以下、松尾）：好きではないというか、目的がないんだと。おそらく、女性をイカせたいという欲望があまりないんだと思います。セックスをすることが目的であって、その女性がイったらイったでいいし。まあイカないこともあるよね、くらいな感覚ですね。

――なるほど、そういうスタンスだとグッズを必要とされないですよね。

松尾：まあ、世の中にはすっごく好きな方もいるし、その気持ちもわかりますよ。なんか、女性を楽しませたいんでしょうね。

――ある種のサービス精神的な部分だったりするんでしょうか。

松尾：ああ、それはあると思いますよ。男って女性が気持ちいいと燃えますからね。その補助というか、そういうアイテムとして使うことはアリだと思います。僕も別に、女性を楽しませたいんですけど、グッズを使ってまでという気持ちがないんですよ。

――あくまでも自分の肉体で気持ち良くさせたい、と？

松尾：はい。自分のバットで出来る限り頑張りたいと思っていますよ。

――松尾監督、見事なまでにアダルトグッズに対して興味が薄い（笑）。ちなみに失礼ですが、今お幾つなんですか？

松尾：51歳になります。大変です。モチベーションを維持するのに（笑）。

――大変ですか（笑）。そろそろ、勃起薬みたいなものも使うことも考えていたり？

松尾：もう既に使ってますよ。ダメな時はそうします。ハメ撮りというジャンルである以上、成立しなくなっちゃいますからね。実際のところ、自分で面接して選んだ子に関してはそうでもないんですよ。まだ無くてもイケます。ただ、外注で来た仕事だと……「この子で」って指名が入った時はちょっと難しかったりするんで。

――ちょっ……かなりのぶっちゃけ話ですね、これ！

松尾：（笑）。でも、ああいう薬って効き目が強すぎるんですよね。バイアグラなんて使わず、もっと軽いやつを何個にも何個にも細かくして使ってます。一錠なんて絶対飲まないですよ。ふつうに勃つ人だと飲んだら絶対ヤリづらいですよ！

――でも、相手の女性だけでなく、セックスの状況的なところでも使うか使わないかってありますよね。好みのシチュエーションならいらないとか。

松尾：それが僕の場合は、野外ですね。普通なら「やらない」と思うところでするのが好きなんですよ。そして相手が、セックスしないまでも、そういうところでもグっと来てくれる女性だと尚良しですね。「ここじゃイヤ」とか言わない女性。僕だってバカじゃないから、高速の真ん中でとかはヤらないし、本当に危険なところではヤリませんけど（笑）。そういう時に一緒に没入できる女性っていうのはいいですね。

――野外だったり、禁止されてる場所でっていうのは、リスクをお互いに背負えるシチュエーションってことでもありますよね。

松尾：もともと、セックスっていうのは男女互いにリスクを負うことだと思いますよ。でも、最近の若い人って、そのリスクが面倒臭いってことでヤらないんですよね。でも、本当はそういうことは実はなくて、一回くらい好きでもないけどヤるって成立する話なんですよね。そうやってリスクを超えて交わることを繰り返して、人間って強くなるんだと思うんですけど。

――おぉっ！ 話が急に現代社会の若者たちへの警鐘に！！

松尾：最近では処女率も童貞率も高くなってますからね。まあ、でも僕も22歳まで童貞で、こじらせたタイプなんですけど。その分、オナニーしてますか？ って話。オナニーしてれば別にいいんですよ、性的なものに触れていれれば。正直、童貞も処女も勲章にはならないですから。男なら風俗でも行って、女性は……オナニーさえ頑張れれば問題ないと思います。そのためのアダルトグッズだと思うんですけどね。あ、オナニーのためのアダルトグッズの話ならできそうですね。

次回は、ついに松尾監督が「アダルトグッズ」を語り始める！
（取材・文・写真＝もちづき千代子）