成人映画レーベル「日活ロマンポルノ」が生誕45周年を迎えることをご存知でしょうか。
日活ロマンポルノは、1971~88年に映画会社である日活にて製作され、一定のルール内で撮影するという特徴を持したレーベルです。「10分に1回絡みのシーンを作る」「70~80分前後の上映時間」「全作品が同じ製作費」「撮影期間が1週間程度」以上の条件のもと、17年の間に約1100作品が公開されていました。これらは現在でもセンセーショナルな作品として、国内外で高く評価されています。条件さえ守ればあとは自由に製作することができたため、新進気鋭の若手監督やこだわりの強い職人監督たちが数々の傑作を生み出せたためでしょう。

そして、この生誕45周年を記念して、11月26日より新宿武蔵野館にて、「日活ロマンポルノリブートプロジェクト」がはじまりました。約28年ぶりに発表された新作5本の日活ロマンポルノは、塩田明彦、白石和彌、園子温、中田秀夫、行定勲というそうそうたる顔ぶれの監督たちの手により完成しました。

行定勲監督作『ジムノペディに乱れる』

『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督作『ジムノペディに乱れる』は、板尾創路を主演に迎え、不器用な大人の恋愛を美しい映像でつづった作品。相手役にテレビドラマ『ディアスポリス 異邦警察』の芦那すみれ、『かしこい狗は、吠えずに笑う』の岡村いずみを迎えています。

2016年11月26日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開中

塩田明彦監督『風に濡れた女』

『黄泉がえり』『カナリア』の塩田明彦監督作『風に濡れた女』は、欲望に純粋な女と無欲な男が繰り広げる恋の駆け引きを軽妙なタッチで描き出した作品で、ロマンポルノ作品として初めて、第69回ロカルノ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されました。主演は『甘い鞭』の間宮夕貴と『愛のむきだし』の永岡佑です。

2016年12月17日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

白石和彌監督『牝猫たち』

『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』の白石和彌監督作『牝猫たち』は、夜の街で生きる女たちの切なくも可笑しい日常を切り取った群像ドラマです。ヒロイン役に『ローリング』の井端珠里、『アルビノ』の真上さつき、『インプリント ぼっけえ、きょうてえ』の美知枝を迎え、かつて日活ロマンポルノのトップ女優としても活躍した『復讐するは我にあり』の白川和子もSMクラブのマダム役で出演しています。

2017年1月14日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

園子温監督『アンチポルノ』

『冷たい熱帯魚』『ヒミズ』の園子温監督作『アンチポルノ』は、主人公の京子役に「みんな!エスパーだよ!」の冨手麻妙を迎えたアナーキーな作品。小説家兼アーティストとしてブレイクした京子が、極彩色の部屋に籠もり、次第に虚構と現実の境が曖昧になっていくというストーリーです。

2017年1月28日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

中田秀夫監督『ホワイトリリー』

『リング』シリーズの中田秀夫監督作『ホワイトリリー』は、女性同士の純愛を描いた作品。傷ついた過去を抱える主人公2名、はるか役を『ひぐらしのなく頃に』の飛鳥凛、登紀子役をテレビドラマ『大奥』の山口香緒里がそれぞれ演じています。

2017年2月11日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

11月26日に『ジムノペディに乱れる』が公開されたのを皮切りに、『風に濡れた女』が12月17日、『牝猫たち』が2017年1月14日、『アンチポルノ』が1月28日、『ホワイトリリー』が2月11日から封切られます。ぜひとも、約28年ぶりに解き放たれる日活ロマンポルノならではの官能と艶を堪能してくださいませ!

もちづき千代子
もちづき千代子
Twitter:@kyan__tama

AVメーカー広報、風俗情報サイト編集、アダルトグッズメーカー社員を経てフリーに転身。
性産業への己の愛を凝縮した卑猥なテキストを綴り続ける、哀愁の豊満熟女ライターである。