最終回となる今回は、KISS CTOのねい氏に現在のアダルトVR業界について、そして今後の展望についてをじっくりと語っていただきましょう。

――正直な話、現状のアダルトVRの業界自体についてはどう見ていらっしゃるんですか?

KISS CTO(最高技術責任者)ねい氏(以下、ねい):いや、ある程度は盛り上がってると思います。これはあくまでも個人の考えなので、会社がどう思ってるかについては明言できないのですが。僕としては、良い感じだと思いますよ。でもまあ、もう少しインディーズ・同人業界でも盛り上がったら、底上げさせて、VRアダルト全体でもっと盛り上がるのかなぁと思います。

――同人かぁ……。そこについては、色々事情もおありでしょうけど。

ねい:それは重々わかっているんですけどね。企業としても、もっと多くのタイトルが出て欲しいと思ってますよ。ただ、PCゲームの市場自体が下降気味な部分があって、弊社が引っ張っていけるようにとは考えています。

――KISSがアダルト美少女VRゲームを牽引する、と。

ねい:2Dと3Dって全然違うじゃないですか。もともと3Dゲームをやっていた会社って少ないんですけど、2Dが3Dに移行することも少ないとは思っていたので……予想通りではあるんですよね。

――もう少し増えて欲しい?

ねい:期待はあるんですけど、現状はこれくらいが限界かなとは思います。盛り上がって欲しいという気持ちはあるんですけど……HMD自体の普及についても、まだまだ敷居が高いですからね。需要が少ないと供給側も二の足を踏んでしまいますし。

――イベントを見て、ユーザーから熱望されてるのはよくわかるんですよね。供給が少なすぎることも、実感ありますよ。

ねい:そうですね。そう思うと、需要は大きくても、普及率・供給率の問題がまだ大きくありますね。

――KISSは、しばらくの間は「カスタムメイド3D2」を進化させ続けていく予定でしょうか?

ねい:そうですね。3月にVR専用のイベントを行う予定なのですが(現在は終了)、そこではVIVE4台、Oculus4台を置いてユーザーに体験会を実施します。現在はそこで体験してもらう予定のVR推奨のDLC(ダウンロードコンテンツ)を製作中なんです。

――興味深い! それは、どういった内容のものなのですか?

ねい:今はアドベンチャーだったりエディットがメインですけど、探索ゲームみたいな感じで別荘に行くシナリオです。引き出しを開けたらイベント発生とか、一緒に行ったメイドさんの料理しているところを邪魔したり。エッチシーンもありつつ、海岸で花火もしたり……そこで自由に動き回れたり。VRに特化したDLCになってますので、そっちの方向に振っていければと思っています。メイドさんとのエロも必要ですけど……。

――コミュニケーションで仲を深める、みたいな感じでしょうか? もっと身近に感じられるような。

ねい:その通りです! アニメ調のキャラクターとコミュニケーションしていくという。もっとVRを日常のものにしたいと思っているので、理想としては帰ってきたらHMD(ヘッドマウントディスプレイ)をカポっと被ったら目の前でメイドさんが「おかえり」みたいな。

――ああ、確かにそれは理想的ですね。

ねい:そのための布石として、VRのスクリーンミラーリングみたいなものを用意しまして、例えばデスクトップの画面をゲーム上で開くことができるようにしました。そうすると、仕事のメールや作業もゲーム上で行うことができるんですよね。You Tube見たりだとか、そういうこともできるので、このゲームの世界で一日中暮らせなくもない(笑)。

――それこそ、いわゆる仮想現実の世界ですよね。

ねい:なので、弊社はアダルトとしても先進的な製作をしているとは思うのですが、そことはまた違う日常の中でもメイドさんとの世界観で暮らしていくようにしていきたいですね。

――いや、でも私自身が本当にそうなってしまうことが目に見えるほど楽しんでしまいましたよ。凄いです。「カスタムメイド3D2」!!

ねい:ただ、やっぱり体験してもらわなくては始まらないんでね……。今後は可能な限り何かしらの展示会に出て、ユーザーに触れてもらうつもりです。アダルトだけでなく、一般のVRイベントにも出展しようと思ってるんですよ。全年齢版として、エロを排除した展示専用のものも作ってはいるので。アダルトとは別のユーザーにはそこから入ってきてもらえるように、もっともっと作品を広めていきたいですね。

――なるほど。やっぱりVRゲームは、体験できてこそ良さがわかるものなのですね。ちなみに、メイドさん以外の作品を作っていく予定はありますか?

ねい:今のところ未定です。ただ、ユーザーからの強い要望には、随時対応していきたいと思ってますので、乞うご期待といったところでしょうか。

――ありがとうございました!
(取材・文=もちづき千代子)

KISS
Twitter:@kiss_staff

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