Re;Lord~グローセンの魔王と最後の魔女~

「Escu:de(エスクード)」より2017年7月28日に発売した「Re;Lord 厄災の魔女編 全三章パッケージ」の第三章「Re;Lord~グローセンの魔王と最後の魔女~」に焦点を当てながら「Re;Lord」シリーズをレビューする。
決定的なネタバレや、レビューを読んだ後にプレイしたときに驚きを失うようなネタバレは避けるように努めているが、多少のネタバレがあることは覚悟しておいてほしい。
過去のレビュー:第一章第二章

シナリオ 4点

第1話:38分、第1話:3時間、第3話:4時間、断章:30分、第4話:5時間30分、番外:19分、最終話:1時間30分、エピローグ:40分。第三章プレイ時間:約16時間。よって、「Re;Lord 厄災の魔女編」の総プレイ時間約40時間。
フルプライスのゲームではシナリオのみで20時間以上のため、妥当、または充分な量と言える。特に、第三章ではシナリオが多かったため大満足だ。

内容に関してだが、本当に上手くまとめたと思う。だが、人によっては「作品が未完成」と言いたくなるかもしれない。
最大の問題点は「解決していないこと」だろう。
ハッピーエンドの兆しはあった。最後に、幼馴染 リアがあることに気づいたため、おそらくハッピーエンドへ向かう――という、この“おそらく”。要するに、「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドと似たようなストーリーの切り方なのだ。エンドが明確に描かれていないため、「そこが一番重要なんじゃ!?」という感想を抱く人が多いと思う。

では、私なりにこのエンドの評価をさせていただきたい。
作品のタイトル、「Re;Lord 厄災の魔女編」。英語部分は、ゲーム的には「王道を繰り返す」とでも意訳して良いと思う。このゲームで最も重要なのは「繰り返す」こと。同じことを繰り返す物語ではあるが、繰り返して何かをなす、ということに重きを置かない。
結果、タイトルに収束するように物語が幕を閉じたという訳だ。繰り返しで最終的にどうなるのか、それについて明確に描くことはこの作品内では無い。

日本語部分に関してだが「厄災の魔女編」。“編”と書いてある。
私的に、ラストのシナリオは少し駆け足気味だったと思われる。銃剣部隊の首領アードラと、幼馴染 リアの父親との関係もさらっと流したし、リアが繰り返しに気づくシーンも「頭の中に何かが!」みたいな安易な手法を用いていた。年号もしっかり設定してあるため、もう少し物語は長いはずだ。
要するにこの作品は、続編が存在する、もしくは打ち切りエンドなのではないだろうか。この曖昧な部分をなんとかしていただければ5点だったのだが……。

イラスト 5点

CG枚数 24枚。要所要所にあるCGはどれもかなり綺麗。シリアスな場面で出てくるのがほとんどだが、とても雰囲気が出てて良い。ラストの従者 カヤ・ファルトマンのシーンは涙を流したほどだ(ネタバレ注意)。

前作と同様、背景や敵キャラ等、可愛い雰囲気が出ておりGOOD。また、新キャラである魔女 アリシア・クローズ。彼女は立ち絵も素晴らしかった。文句なし。
最大の評価点は、間違いなく差分の数。これほど多くの差分が存在するゲームを私は見たことがない。


キャラクター 4点

新キャラは3名。


魔女 アリシア・クローズ。ぽわぽわとした話し方だがかなり賢く、頭の中では冷静に情報を引き出そうと計算している様子。
しかし、心優しい性格は話し方通り。従者が必要ないほど精神的にも実力的にもお強いようだ。本当にとても良い娘だった…。


そして、グローセンの魔王と、ジュリアスに付き従う聖女。
大体見た目で分かるとは思うのだが、グローセンの魔王に至っては何故公式サイトでわざわざ書いてあるのか謎なほど最初に分かる。たぶん強い。
聖女に関しては重要人物過ぎて何とも言えないが、恐らくゲーム内最強の人物。奇跡を操っているらしい。可愛い。

音楽 4点

とても良いものだった。RPG系の中でもかなり上のレベルだったと思う。
RPGを意識しすぎているような雰囲気もあったが、単体で聞いても退屈しない。

エロ 3点

Hシーンはヘルフォルトの魔女 エーリカ、ケルンの魔女 イリス、が1回ずつ。グライツの魔女 アリシアが2回の計4回。従者がいない代わりに、前作の魔女がHする感じだ。前作の魔女が好きな方はラッキー、従者好きは残念。

今回は、プレイ内容が変わる条件がマップイベントで表示されるためやりやすい。結構プレイ内容が変わるため、私は2回楽しんだ。

Hシーンは少なくとも初期設定オートモードで20分以上。シーンによっては25分ほど。
脱衣バトルは5つ。Hシーンのある方々と、聖女。完全におまけ要素ではあるが、一応聖女も脱がせるようになっている。個人的には嬉しい。

ユーザビリティ 5点

リベンジアタックはともかく、ジャストアタックは難しくて楽しい。結構な回数失敗して、攻撃を行えなかった。新武器システムはやりやすくて良い。
第三章パッケージの箱の穴。私的に充分なコンフィグ。快適にプレイできたと思う。

総合 4点

壮大なストーリー(ただし描写不足)、美麗CG、魅力あふれるキャラクター。重厚な音楽、快適な操作性。
時々クスっとなったり、興奮したり、泣いたり。とても楽しんでプレイできた作品だった。
「Re;Lord」シリーズの問題は、美少女ゲーム、つまりエロゲでありながら、いわゆる「抜き」を目的としづらいこと。バトル時はマウスが忙しいし、シナリオはシリアスで難しめにも関わらず、数少ないHシーンは似たような展開(プレイ内容は違う)を20分程度。第三章に至っては、プレイ開始後4~5時間程度経たないとHシーンに入らない。抜かせる気はないようだ。エロゲとして買うには弱い作品かもしれない。ジャンルは「脱衣ゲー×シナリオゲー×アクションゲー」だろう。ゲーム性の高いシナリオゲーが好きな方にお勧めする。

雑感

脱衣バトル時のCGは全て、お腹が美しい。少しだけポコッと膨らんでいるお腹は、女の子特有の柔らかさをとても上手く表していると思う。しかし、脱衣バトルでは抜く暇もないためエロは弱いと言わざるを得ない。

アリシアは厚着で露出がかなり少ないため、とても脱がし甲斐のある娘だ。さらに、帽子やパッケージ絵からはわかりにくいが、基本的に片目を隠している娘なのだ。そういうのが好きな人もいると思う。私は大好きだ。あとおバカそうで実は計算高いキャラも大好きだ。

第三章を終えて、私が一番好きなキャラはリアだ。そもそも、シナリオから見ても間違いなくメインヒロインのため、Hシーンが存在しないことが理解不能だ。恐らくだが、この作品をプレイした人の大半はリアを好きになると思われる。ひどいゲームだ。

普段から絵で判断してゲームを買っているため、失敗したゲームなんかにあたることもある。オートモードの速度変更不可や、メッセージウィンドウ消去不可など、本当に勘弁してほしい作品もたまにある。コンフィグや、視点変更時の表示など、細かい配慮が行き届いてるため、大手美少女ゲームメーカーの作品を買うのが一番良い。それを改めて認識させてくれた作品だった。やっぱり美少女ゲーム初心者は、メーカーから選ぶのがいい。そんな教訓を残しつつ、「Re;Lord 厄災の魔女編」のレビューを終わりたいと思う。

最後に。
何故リアにHシーンはないのか、小一時間どころではなく問い詰めたい。

Re;Lord~グローセンの魔王と最後の魔女~
メーカー:Escu:de(エスクード)
参考価格:4,860円
シナリオ イラスト キャラクター 音楽 エロ ユーザビリティ 総合
4 5 4 4 3 5 4
ひみこ

女の子をこよなく愛する美少女ゲーマー。少ないお金で美少女(ゲーム)を買い、ロリから熟女までどんな”美少女”とも愛を持って接します。恋愛マスターを名乗る日も近い……。